2012/03/11 (Sun) 池袋エステ体験 家電各社が男磨き“アシスト” 清潔感プラスアルファで市場拡大

　男性向け美容家電が多様化している。家電各社は頭皮エステ製品や、ひげや体毛を整えるグルーミング製品などのラインアップを拡充し、おしゃれ感度の高い若者を取り込もうと躍起だ。男性も清潔感だけでなく、かっこよさや健康など“プラスアルファ”を求める傾向が高まり、市場拡大の原動力となっている。

　パナソニックは１３日、シャンプーしながら地肌をケアし、健康に保つ「頭皮エステ」の新製品２機種（市場想定価格１万３０００円前後）を４月２１日に発売すると発表した。

　頭皮ヘアエステは昨年４月に発売され、累計２０万台を突破するヒット製品。同社は購入者の約３割が男性だったことに着目し、新製品ではブラシで頭皮の汚れを掃き出す男性向けの機能「皮脂洗浄ブラシ」を新たに搭載した。

　頭皮エステの１２年度の販売台数は、１１年度の見通し２０万台に対して倍の４０万台を目指す。「男性需要を大きく伸ばすことで市場拡大を図る」（アプライアンスマーケティングジャパン本部の原昭一郎本部長）として、男性購入比率も５割まで高める計画だ。同社は男性の美意識の高まりに着目し、女性用として販売されていたイオンスチーマーやヘアアイロンの男性用も展開している。

　海外メーカーもメンズ美容家電に注目する。

　オランダのフィリップスの日本法人によると、１１年のグルーミング製品の国内市場は前年比約１３％増の５５億円。同社によると、ひげを生やす日本男性は右肩上がりだという。コンシューマーライフスタイル事業部の堤雅夫マネージャーは「社会がひげを生やすことに対して寛容になり、確実にニーズが増える」として、「数年内には１００億円の事業に成長させたい」と意気込む。

　「ブラウン」ブランドでグルーミング製品を展開するプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンも「男性用化粧品やヘアケア製品が多様化しており、メンズ美容家電はさらに拡大する」と、注目している。